社会不適合者の戯言

主にポケモンのダブルレートやWCSレートの構築記事を書きます。

【PJCS予選最終5位】特殊壁(幻の下書き)

※この記事は数か月前に書いた下書きであり、公開する予定は無かったので雑な部分もありますがご了承ください。

初めに

こんにちは、STICKです。PJCS予選で使用した構築を紹介します。

目次

戦績

最終5位/レート1814.751/24勝2敗

構築経緯

私はいつも「対策しなければ勝てない構築の対策」から構築を組み始めるのですが、今回のルールではコノヨイッカと寿司構築がそれに該当すると考えました。まずコノヨイッカに関してですが、この並びは耐久振り+ふくろだたき型とスカーフ+ネズミざん型の2種類あり、同じ型でも人によって選択が違うので所謂択ゲーになりがちです。これに安定して勝つ為にはイッカネズミを上から一撃で倒すしか無いと考え、基本的に相手のテラスタイプに左右されずにそれを実現出来るスカーフイーユイを採用しました。炎テラスオーバーヒートでHDイッカネズミを倒すことが出来ますが、これは環境初期に世の中のイッカネズミの配分が分からなかったからこその選択であり、今は耐久振りでもHBしかいないのでそこまでする必要はありません。

次に、コノヨザルに大きな打点を持てるポケモンとしてハバタクカミを採用しました。単純に単体性能がこのルールにおいて最も高く、イーユイとの相性も良いので使わない理由がありません。

そして、テラスタルを切ったコノヨザルの弱点を突けるテツノツツミを採用しました。コノヨザルはハバタクカミの前で大抵テラスタルを切ってくるので、それに対して打点のあるポケモンを採用する必要があり、コノヨザルのテラスタイプは殆ど炎か水であるため、両方の弱点を突けるテツノツツミはとても相性が良いです。また、イーユイの特性の恩恵を受けられる上に、前述の通りコノヨイッカと並んで対策しなければならない寿司に対しても有利なので、ここまでの2体ととても相性が良いと言えます。

それから、対コノヨイッカにおいて先発でイーユイの隣に置くポケモンを考えます。コノヨザルはテラスタルや隣のイッカネズミのフレンドガードまで考えると非常に倒しにくく、倒し切ることで対策するよりは受ける方が簡単かつ確実であると言えます。そこで、コノヨザルの攻撃を吸う為のポケモンとしてモロバレルを採用しました。威力が上がっていない状態のふんどのこぶしはモロバレルに大したダメージを与えられないので、実質的にコノヨザルを腐らせることが出来て、いのちがけも耐えるためコノヨザルの攻撃を吸うことに関しては非常に優れています。また、当然ながら寿司に対してそれなりに強いポケモンであり、テツノツツミと並べることで合体寿司に対してかなり安定して対処出来ます。

ここまででディンルーが重く、特にモロバレルを絡めたサイクルを崩しにくいので、わるだくみサーフゴーを採用しました。似たような役割を持てるポケモンとしてコノヨザルが挙げられますが、特性次第でいかくかキノコのほうしがきつくなる上に、そもそもでんじはやちょうはつは防げない、おにびを考えると炎テラスタルにせざるを得ないが水テラスタルに比べて弱点を突かれやすい、放置されるとふんどのこぶしの威力が上がらず、後述する壁ターン中に相手を倒し切れない等の理由から採用を見送りました。また、フェアリーと飛行に耐性があるのも大きな差です。サーフゴーは一見するとディンルーに弱そうですが、モロバレルで補助しながら強引にわるだくみを複数回積むことで押し切れます。じわれを1発で当てられてしまうとどうしようもありませんが、そこはある程度割り切って考えていました。イーユイの特性の恩恵を受けられる点や、高めな耐久でS操作を凌ぎやすい点もこの構築に噛み合っています。

最後に、低耐久のポケモン達が先制技で縛られやすい、サーフゴーがわるだくみを積む展開を作るのが難しい、S操作を凌げないといった欠陥を全て解決出来るオーロンゲを採用しました。そもそも9世代の対戦ではテラスタルの択が発生しやすく、壁で味方全体の耐久を上げることで相手のテラスタルを見てから対応出来る様になるので、壁は安定して勝つ為の手段の1つであると言えます。役割としては最後に入ってきたポケモンですが、選出率は最も高かったと思います。

これで構築が完成しました。

個別解説

イーユイ

テラスタイプ:ほのお

持ち物:こだわりスカーフ

特性:わざわいのたま

技:あくのはどう/かえんほうしゃ/ねっぷう/オーバーヒート

158(220)-*(-)-101(4)-184(100+)-141(4)-143(180)

・テラスオーバーヒートで155-156ハバタクカミを15/16で1発

・テラスオーバーヒートで181-139イッカネズミを12/16で1発

かえんほうしゃで162-156ハバタクカミを確定2発

・204鉢巻カイリューのテラスしんそくを14/16で耐え

・154コノヨザルのドレインパンチを確定耐え

・最速ドラパルト抜き

構築経緯にはイッカネズミを上から一撃で倒せるポケモンとして採用したと書きましたが、実際にはそもそも炎テラスタルのスカーフイーユイ自体が強いと感じていたので、このルールが始まってから今まで使い続けていました。イーユイの圧倒的な火力と独特の耐性は唯一無二の性能であり、初めから災厄ポケモンの中でイーユイが最強だと思っていたのですが、環境初期の世間の評価ではイーユイが最弱ということになっており、自分の考えが間違っているのかも知れないと思うこともありました。しかし、今となってはイーユイの使用率は非常に高く、自分の考えが間違っていた訳ではないと分かり、安心した部分もあります。

配分は耐久に厚めにしており、H実数値が16nを超えない範囲でノーマルテラスカイリューの鉢巻しんそくを耐える確率を最大まで上げられる様に設定しています。素早さには最低限必要な最速ドラパルト抜きまで振り、余りを特攻に振ると丁度良い火力になります。

技構成に関してはこれで完結しています。炎テラスタルなのでテラバーストは論外として、一般的なスカーフイーユイにはバークアウトが入っていることが多いと思いますが、この構築においてイーユイは対面的な選出をする場合に出すポケモンであり、バークアウトを撃つ必要も余裕も無いと考えて、命中安定のかえんほうしゃを優先しています。この技は命中安定なのは言うまでもありませんが、ダブルダメージではない分威力が少し高く、ハバタクカミを2発で倒せる点が非常に偉いと感じました。ねっぷうは外す余裕がある場面か当てなければ勝てない場面で撃つ技であり、かえんほうしゃと的確に使い分けることで勝率を上げることが出来ます。とはいえ、総合的に見れば撃つ機会は何度もある訳なので外して負けることも少なくなく、欲張った結果として勝っていたはずの対戦を落とすことも何度もありました。プレイヤーの力量次第で外しによる負けはかなり減らせると思いますが、私はその領域には至っていませんでした。

炎悪の耐性が重いサーフゴーや晴れ、トリルといった構築に対して強力であり、特性の優秀さもあって、軸だけでなく補完として見ても構築から抜けないポケモンだと感じました。

ハバタクカミ

テラスタイプ:フェアリー

持ち物:こだわりメガネ

特性:こだいかっせい

技:シャドーボール/ムーンフォース/マジカルシャイン/パワージェム

155(196)-*(-)-95(156)-176(36+)-156(4)-170(116)

・204カイリューの飛行テラバーストを確定耐え

・187眼鏡ハバタクカミのテラスムーンフォースを確定耐え

・211テツノカイナのヘビーボンバーを壁下で15/16で耐え

・最速ガブリアス抜き

このルールにおいて最強のポケモンです。一般的な構築ではミラーを考えるとSブースト、襷、おいかぜ等の、ある意味パワーの低い選択するかプレイングで頑張って通すしか無いのですが、この構築の場合は壁があることによりミラーでも動きやすくなり、更に高火力の物理技で下から処理する動きにも対応出来ます。タイプ一致技だけで殆どの相手を等倍以上で殴れて、それぞれの技も一貫性が高いので受けにくく、壁と合わせると先発適性が非常に高いポケモンとなります。

配分はHBにやや厚めで、壁下で様々な攻撃を絶妙に耐える良い調整になっています。前述の通りミラーはあまり意識する必要が無いので、素早さは最低限に止めています。

また、ハバタクカミにテラスタルを切るのは基本的にテラスタルが余っているときなので、テラスタイプは単純に火力を上げられるフェアリーにしました。

技構成に関しては、一致技3つは眼鏡を持たせているので確定として、残り1枠はパワージェム派と10まんボルト派に別れると思いますが、この構築においてギャラドスはサーフゴーの起点である一方でウルガモスがかなり重く、炎タイプ自体に対する主な打点もテツノツツミのハイドロポンプなので、今回はパワージェムを優先しました。

テツノツツミ

テラスタイプ:どく

持ち物:ブーストエナジー

特性:クォークチャージ

技:フリーズドライ/ハイドロポンプ/アンコール/まもる

163(252)-*-(-)-135(4)-170(84+)-87(52)-171(116)

・204鉢巻カイリューの災いテラスしんそくを確定耐え

・2↑167ヘイラッシャのじしんを253/256で2耐え

クォークチャージが発動していない状態で味方のハバタクカミ抜き

構築経緯に書いた通りコノヨイッカと寿司の対策枠で、それ以外にも対面的な選出をする際に出しやすく、この構築においてとても重要な役割を担っていると言えます。

アンコールは寿司対策の為に採用しており、まもるやみがわりを押してくれた瞬間に圧倒的に有利になれるだけではなく、草テラバーストにも毒テラスタルと合わせて対応出来る様になります。毒テラスタルはこの使い方以外にも耐性の優秀さにより役に立つ場面が多く、テツノツツミのテラスタイプとしてメジャーになっても良いと思っています。

こごえるかぜを切っているのは、単純に技枠が足りないというのもありますが、この構築の場合はS操作を必要としていないポケモンしかいないので、そもそもこごえるかぜが必要無いというのが最大の理由です。

配分に関しては、調整先を見れば分かる通り耐久に振らざるを得ないためこの様になっています。耐久に振っていてもブーストエナジーを持たせればスカーフ持ちまで抜けるのがこのポケモンの偉い所です。

因みに、テツノツツミはこのルールが始まったばかりのときは一般的な評価が低かったのですが、イーユイと同様に環境が進むのに連れて評価が高くなってきており、早い段階から使っていた自分は間違っていなかったのだと安心していました。

モロバレル

テラスタイプ:みず

持ち物:オボンのみ

特性:さいせいりょく

技:かふんだんご/キノコのほうし/いかりのこな/まもる

220(244)-(-)-116(204)-106(4)-117(52+)-51(4)

このルールにおいてハバタクカミに次いで強いポケモンです。技も特性も耐性も強過ぎて、数値の低さが全く気になりません。特にさいせいりょくを活かしてサイクルを回せると真価を発揮します。

テラスタイプは主にパオジアンやウインディ、イーユイを意識して水にしました。特にパオジアンに対して、いかりのこなをしているだけでほぼ何も出来なくさせられるのが強いです。相手にモロバレルがいる場合は安易にテラスタルを切らない様に気を付ける必要があります。

配分は壁下なら何でも耐えるのでBDが同じくらいになる様に振っています。ウインディとイーユイのどちらを重く見るかの選択で間を取った結果こうなりました。

技構成に関してはこれで完成されていて、かふんだんごとキノコのほうしが強いのは当たり前ですが、いかりのこなも詰めにおいて優秀だったり、安定行動になりやすかったりするので、切れない技だと感じました。まもるも入れない理由がありません。

サーフゴー

テラスタイプ:みず

持ち物:たべのこし

特性:おうごんのからだ

技:ゴールドラッシュ/シャドーボール/わるだくみ/まもる

194(252)-*(-)-135(156)-169(4+)-120(68)-108(28)

・183イダイナキバのテラスぶちかましを壁下で確定耐え

・187珠ハバタクカミのテラスシャドーボールを壁下で確定耐え

(・他にもD方面の調整があったはずですが忘れました)

・S4振りキラフロル抜き

この構築のMVPです。強い要素しかありません。

まず採用理由である特性についてですが、サーフバレルの並びを作ることによって相手のモロバレルを起点にしてわるだくみを積むことが出来ます。そして構築経緯にも書いた通り、わるだくみを複数回積むことでディンルーも強引に倒せます。3回積めることも珍しくありません。

テラスタイプは最も耐性が優秀な水にしています。これ以外は考えられないくらい水が強いです。

配分に関しては、耐久に厚く振ることで居座り性能を上げています。持ち物のたべのこしはそれと噛み合っています。

シャドーボールの枠はテラバーストも選択肢になりますが、水タイプに対する打点が無くなるので、個人的にはシャドーボール一択だと思っています。

また、イーユイやテツノツツミと同様に環境が進んでから評価が上がったポケモンであり、この構築を使い始めた頃と違ってミラーが発生しやすく、イーユイの数も増えたので少し使いにくくなってきている様に感じます。

オーロンゲ

テラスタイプ:ほのお

持ち物:ひかりのねんど

特性:いたずらごころ

技:ソウルクラッシュ/すてゼリフ/リフレクター/ひかりのかべ

202(252)-141(4)-108(180)-*(-)-114(68+)-81(4)

・204鉢巻カイリューの災いテラスしんそくを確定耐え

この構築において立ち回りの軸になるポケモンです。コントロール性能が非常に高く、何故あまり使われていないのか不思議なくらい優秀です。

配分は最低限の物理耐久を確保しつつ、残りで特殊耐久を高めた形になっています。

テラスタイプはカミユイに強く、鋼にも耐性が付く炎にしました。

持ち物に関しては、ハバタクカミの前で無理に壁をを貼らなければならない構築ではないので、汎用性の高いひかりのねんどにしています。

技構成は両壁は確定として、すてゼリフはサイクルを回したりハバタクカミから逃げたりする為に必要であり、ソウルクラッシュはフェアリー打点なのが偉い上に、追加効果まで強いので、これもまた必要な技です。

選出と立ち回り

基本選出

先発:

後発:

ハバタクカミで相手を削りつつロンゲバレルで盤面を整え、最終的にサーフゴーを通します。サーフゴーを下手に削らせない様にすることが重要です。また、ハバタクカミの攻撃が通る先発であっても、テラスタルを考慮して初手で交代するという選択肢があることを忘れない様にしましょう。オーロンゲがハバタクカミと対面したときは基本的にすてゼリフから入りますが、隣にイーユイがいる場合はテラスタルを切りながら壁を貼ります。相手の裏にイーユイがいる可能性がある場合は、多少無理してでもハバタクカミを温存する必要があります。

vsコノヨイッカ

先発:

後発:

イーユイでイッカネズミを倒し、ハバタクカミでコノヨザルにテラスタルを切らせ、テツノツツミで倒すことを目指します。いかりのこなを押すことで襷イッカネズミもケア出来ます。相手にパオジアンがいる場合は、先制技に耐性を付ける為にモロバレルではなくオーロンゲを出す必要があります。

vs寿司

先発:

後発:

寿司はテツノツツミで、寿司以外はハバタクカミで倒すことを意識します。相手が合体しなそうならモロバレルの代わりにサーフゴーを出します。

vsおいかぜ

先発:

後発:

壁を盾にしてハバタクカミで削り、サーフゴーでおいかぜターンを凌いで、テツノツツミの圏内に押し込むことを目指します。相手にサーフゴーがいる場合はハバタクカミの代わりにイーユイを出したいですが、イダイナキバもいる場合は選出択になります。

vsバンギルガン

先発:

後発:

この選出は相手が先発でバンギルガンを出してきそうな場合に最適なだけであり、実際には相手の構築を見て他の選出をして、バンギルガンが来た場合は引きリフレクターから入ることが多いです。怯みに関してはある程度割り切るしかありません。モロバレルが鉢巻飛行テラバーストで倒されない様に気を付けます。

vs晴れ

先発:

後発:

ドレディアは古代活性災いの珠マジカルシャインで倒せることが多いですが、ワタッコにはテラスタルを切るかムーンフォースやパワージェムを撃つ必要があるため、不利なマッチです。噛み合い次第で簡単に負けることもあります。

vsビビヨンディンルー

先発:

後発:

サーフゴーで強引にわるだくみを積んで全て破壊します。

vsトリル

先発:

後発:

モロバレルにテラスタルを切れば勝てます。

 

これら以外の選出をすることもあります。

レンタル

GRYCM1

対戦動画

1日中対戦していて疲れていたのでそこそこミスしていますが、この構築を使う上で参考にはなると思います。

youtu.be

これからも対戦動画を投稿したり配信したりする予定なのでチャンネル登録していただけると嬉しいです。

終わりに

最後まで読んでくださりありがとうございました。最終5位で予選を抜け、5年連続予選抜けを達成出来て嬉しいです。PJCS本戦も勝ち抜いてライブ大会及び世界大会の権利を獲得出来れば、また構築記事を書こうと思います。